2003年06月09日

悪戯

昔からそうだった。
俺は姉さんに勝てなかった。
5つも年上の姉は、頭が良くて運動もできて、みんなから好かれていた。
隙なんてどこにもなくて…
俺はいつまで経っても追いつけなかった。



コンコン、と叩くと同時にドアを開ける。
「姉さん、俺のCD持って行っただろ」
部屋に姉さんはいなかった。

そこで見つけたのは、ベッドに置かれた俺のCD…と…。

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『姉さんの秘密』

悪戯心が少しだけ湧いた。
あの姉の困ったところを見てみたい。

「見た…の?」

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−震える声−
−動揺する瞳−
あの姉はどんな言い訳をするのだろうか…。

それを見て勝った気持ちになりたかった。
ただそれだけだったのに。

目の前には、信じられない光景。

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「ん…、っ…あっ…」

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部屋に充満する聞き慣れない振動音と、今まで感じたことのない女の匂い、そして、姉さんの唇から押し殺そうと我慢しながらも自然と漏れてくる熱い吐息。

目をそらすことなんて出来なかった。

「…あ…」

恥じらいながら、姉さんが俺の方に顔を向ける。

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優しい微笑。

そして甘い声で俺の名前を呼ぶ。
「あつ…し…―――」

俺は…やっぱり…。

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姉さんには勝てない。

悪戯をしたのは姉の方でした。
姉弟だと、やはり姉優勢の方がいいですね。

本当はまんがで描くつもりでしたが、気力がなくて断念。
あと、もっと素敵な文章が書けるといいのですが…。あ〜。(><)

投稿者 como : 2003年06月09日 00:01

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